川本眼科

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川本眼科だより

川本眼科だより 9Eメールで医療相談 2000年11月30日

注)Eメールでの医療相談は既に中止いたしました。実際に診察しないとわからないことが多く、患者さんをミスリードする危険があるためです。

 

眼科関係のホームページ

インターネット上にはホームページは無数にあって、医療関係もずいぶん多いのですが、偏った情報、誤った情報を流しているホームページもあって、内容は玉石混淆です。

眼科では、「日本眼科医会」のホームページにある「目についての健康情報」が、各分野の専門家に記述を依頼していて、内容的にも穏当だと思います。
http://www.gankaikai.or.jp/health/index.html

参天製薬のホームページにある「目の健康」は当院にも置いてある小冊子の内容と同一です。比較的頻度の高い病気についてなるべくわかりやすく説明してあります。
http://www.santen.co.jp/fr_health1.html

萬有製薬にも、「目のQ&A」というホームページがあります。これも萬有製薬で出している小冊子の内容と同一です。
http://www.banyu.co.jp/eye_qa/index.html

川本眼科が所属する「中京眼科グループ」が近視矯正手術LASIKに関して開いたホームページも紹介しておきましょう。
http://www.lasik.or.jp/

眼科以外の医療ホームページ

眼科以外の医療一般について、となるとものすごくたくさんあるのですが、お勧めは萬有製薬のホームページ上にある「メルクマニュアル医学情報・家庭版」です。これは本として既に出版されているものをホームページで公開したものです。世界的に標準の治療法を知ることができます。ただし、アメリカの医師が中心になって記述していますから、必ずしも日本の実状に合わない点がみられます。とくに薬については、日本で手に入る薬と異なることがしばしばです。しかし、従来普及していた「家庭の医学大百科」などとくらべて記述ははるかに正確で、最新の医学の成果を網羅しています。
http://www.banyu.co.jp/

日本医師会のホームページも、一般向けの医学情報提供に熱心です。「クイズで知ろう身体のしくみ」「検査で何が分かる」「知って得する病気の知識」などの項目があります。
http://www.med.or.jp/

インターネットの落とし穴

インターネット上で、「眼科」を検索すると2万件以上ヒットします。一般の方がこれだけ膨大な情報にアクセスすることができるようになったのは、大変なことだと思います。

逆に、あまりにも情報が多すぎます。しかも、全く整理されていないので、どれが重要で、どれが不要か、判断しにくいのです。正直言って役に立たない情報が多く、本当に必要な情報を探し出すことが困難です。

ウソや明らかな間違いが含まれていることもあります。最初から最後までウソが書かれていればおかしいと気づきやすいのですが、9割ぐらい本当のことが書かれていて1割くらいウソが混ぜてあるとウソを見抜くのは大変です。あらかじめ専門知識がなければわからないでしょう。

情報が正しいかどうかは、その情報を誰が発信しているのかによりある程度判断できます。しかし、単に「医師だから」「眼科医だから」というだけで信用しないほうがよいのも、残念ながら事実です。医師であっても、とんでもない治療法を勧めている例がいくらでもあるのです。

「医学博士」という肩書きも信用できないものの1つです。これは単に数年間ネズミやウサギなどを使って基礎実験をしたことを示しているに過ぎません。臨床医としての能力とは何ら関係ないと言えます。

インターネットで情報が得られるのは素晴らしいことですが、どうか情報をうのみにせず、つねに批判的に取捨選択して下さい。信頼できる専門家に相談してみるのも1つの手だと思います。

 2000.11