院長のつぶやき 岡井崇先生の葬儀 2018年1月22日
昨日東京の青山葬儀場で岡井崇先生の葬儀が執り行われた。
私も参列して献花してきた。
東大産婦人科で周産期医療、超音波診断に取り組んだ。
昭和大学教授となって後進を育成した。
産科医療保障制度の創設と運営に尽力した。
産科医療の問題点を広く世の中に訴える小説3作を著し、
2作はテレビドラマ化されて反響を呼んだ。
昭和大退官後は愛育病院の院長として活躍された。
皇太子妃雅子様の超音波担当医でもあった。
本当に、いつも患者さんのことを考えている方だった。
1人1人の患者さんに、いつも丁寧に接した。
決して手を抜かなかった。
いつも外来は混んでいて、外来の大幅延長は日常茶飯事だった。
日本の産科医療を良くするために奮闘努力を続けた。
患者さんからは信頼され、医師からは尊敬され、みんなから愛された。
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葬儀にはものすごい人数が集まった。
本会場にはとても収まらず、
急遽ビデオ中継を流す会場が作られた。
そこには座席はなく、全員立ったまま。
そのビデオ会場にさえ大勢の人が入りきれず、
寒い中、会場の外に献花だけするための長い列ができた。
私は45分列に並んで献花してきたが、
後ろには果てしなく長蛇の列ができていて、
いつ終わるのか全く分からないほどだった。
こんなにも多くの人がその死を悼んだという事実が
岡井先生の人徳と多方面にわたる活躍ぶりを示している。
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岡井先生、先生ほど患者思いの医師を私は知りません。
先生には本当にたくさんのことを教えていただきました。
患者さんへの丁寧な説明には頭が下がりました。
かつて先生の診察するお姿を見て範としたいと思いました。
今、先生の境地には遙かに遠く、忸怩たる思いがいたします。
これからも先生の診療姿勢を目標としていきたいと思います。
先生、お疲れさまでした。安らかにお休み下さい。
(2018. 1.22)