川本眼科

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川本眼科だより

川本眼科だより 34眼科119番 2002年12月31日

中京病院眼科を中心とするグループの医師が分担執筆して本を出しました。書名は「眼科119番 アッ目が・・・ そんなとき、まず開く本」です。
 
私(院長)も「保健医療制度と眼科医療」というコラムを担当して執筆いたしました。
 
そこで、今回はこの本をご紹介させていただきます。

中京グループ

社会保険中京病院眼科を中心として、中京病院と関係の深い17の眼科診療所が集まって「中京グループ」というものを作っています。これは、中京病院眼科部長の市川一夫先生の強いリーダーシップによってできたものです。
 
中京グループは緩やかな連合体で、各診療所はそれぞれ独立して診療しているのですが、手術・検査などで協力し合う関係にあります。高額な医療機器の導入に際して資金を出し合ったり、メーカーとの価格交渉のために医療器具を共同購入することもあります。
 
川本眼科は、中京グループ発足時から参加しています。一時は私や家内が中京病院で診療しておりましたし、現在は週1回中京病院から川本眼科に医師を派遣してもらっています。
 
中京グループには、白内障日帰り手術を中心に行っている中京眼科(名鉄神宮前駅そば)や、レーシックなどの近視矯正手術を専門に行う名古屋アイクリニック(金山総合駅そば)などがあります。

患者さん向けの本を分担執筆

今回、中京グループの医師が分担で執筆して一般の患者さん向けの本を出すことになりました。書名は「眼科119番 アッ目が・・・ そんなとき、まず開く本」(日刊工業新聞社  \1,400)です。ふだんの診療でなかなか十分に説明できないことを詳しく記載しようということで計画されました。
 
中心になったのは、名古屋アイクリニックの中村友昭先生です。実は、この本には中村先生の知名度を上げる、という目的もあるのです。自費診療の近視矯正手術では、近所の患者さんだけ診ればよいというわけにはいかず、宣伝が不可欠だからです。
 
私も執筆依頼を受け、「保健医療制度と眼科医療」というコラムを書きました。
 
できるだけ大勢の方に読んでいただきたいと願うのは当然ですが、残念ながらどこの本屋さんにでも置いてあるというわけにはいきません。本の出版数というのは膨大な数になっていて、よく売れる本でなければ置いてもらえないのです。
 
当院の待合室に何冊か置いておきました。販売はできませんがお貸しすることはできます。
 
気に入った方は本屋さんでご注文下さい。今日ではインターネットで本を注文できますが、これが一番早く入手できる方法でしょう。
 
紀伊国屋http://bookweb.kinokuniya.co.jp/
 
三省堂 http://www.books-sanseido.co.jp/
 
アマゾンhttp://www.amazon.co.jp/

ちょっと難しいが内容は正確

できあがってみると、「眼科119番」は一般向けとして気軽に読み通していただくには内容がかなり難しい感じがします。しかし、記述は正確で、専門的なことをよくかみくだいて説明してあります。実際にその病気になった患者さん、病気について詳しい情報が知りたい患者さんににとっては大変参考になる本だと思います。 
 
正確なことを書こうとすると、どうしても一般の方にはなじみのない専門用語を使わざるを得ず、ときには難しい概念を理解していただく必要も出てくるので、硬い本になってしまうのはやむを得ない面があります。
 
当院にも、イラストを豊富に使った病気のパンフレットがたくさん置いてありますが、こういうものは取っつきやすい反面、あまり細かいことは書いてありません。「眼科119番」はこういうパンフレットでは物足りないと感じる方にぴったりですね。

コラムが特徴

「眼科119番」には、病気の説明以外に、眼科に関する話題や将来の展望を述べたコラムの欄があり、この本の特徴となっています。
 
これらのコラムは力作ぞろいで、眼科の未来や夢について各自の立場で語っており、実は病気の説明よりも力が入っているところかも知れません。ぜひ多くの方に読んでいただきたいものです。

いい加減な情報があふれている

さて、健康に関する本はたくさん出版されていて、目に関してもびっくりするくらいたくさんの本があります。
 
その中には、もちろん真面目な本も多いのですが、それ以上にいい加減な本が多く、とんでもないことが書かれていたりします。そういう本を最近は「トンデモ本」と言うそうです。トンデモ本であっても、部分的には正しいことが書かれているために、そこに含まれている嘘を見抜くのはなかなか大変です。
 
本だけではなく、健康雑誌も大いに問題です。
 
派手な広告と見出しで目立つ「壮快」「安心」「わかさ」「開花」などは、トンデモ本に近いもので、結構売れているようですが、嘘八百を並べたものと断じます。効くと言われれば信じたくなる病人心理につけこんだ詐欺的商法であり、きわめて悪質です。
 
「日経ヘルス」はこれに比べるとかなりまともですが、記述に正確さが欠け、いい加減な内容も相当含まれています。
 
健康雑誌の中で最も信頼性の高いのは「きょうの健康」です。これはNHK教育テレビの健康番組のテキストですが、放送を離れて雑誌だけ読んでも充実しています。一流の専門家が確かな裏付けのある最先端の情報をかみくだいて解説しており、書いてあることはだいたい信用して間違いありません。
 
さらに、テレビでもとんでもない嘘の情報がまことしやかに説明されていることがあります。ひどいのは民放で、みのもんたの「おもいっきりテレビ」とか「発掘!あるある大事典」など、かなり大勢の方がご覧になっている番組でも間違いがたくさんあります。正直なところ、公共の放送でこんないい加減なことを言ってよいのかと腹が立つことがしばしばです。
 
これに対し、NHKの場合は「生活ほっとモーニング」「ためしてガッテン」「元気一番・健康道場」など健康問題を扱ったたくさんの番組がありますが、いずれも専門家がしっかり監修しているものとみえて、かなり正確な情報を流しています。医学部の講義に出てくるような高度の内容を模型やコンピュータ・グラフィックスを使ってわかりやすく伝える工夫には感心させられます。
 
みなさんには、どうか正しい情報と間違った情報を見分ける目を養っていただきたいと切に願う次第です。

2002.12