川本眼科

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院長のつぶやき

院長のつぶやき電話型補聴器

高齢になると難聴の人が増える。
難聴だと、説明時に患者さんも医師も苦労する。

難聴になると「聞き慣れない言葉」が聞き取れない。
ふだん使っている語彙なら推測が働く。
断片的に聞こえるだけでも大丈夫なのだ。
でも、医療用語は馴染みがないので推測ができない。

大声を張り上げれば良いというわけでもない。
かえって、キンキン、ワンワンしてしまうそうだ。
むしろ、耳元で、ゆっくりと、一語一語区切って話すのが有効。

いろいろやっても、やっぱり聞き取れないこともある。

川本眼科の外来には「電話型の補聴器」が置いてある。2台。
製品名は「聴六くん」という。メーカーは助聴器と称している。
価格は通販で1万5千円くらい。補聴器としては安い。
これは結構役に立つ。
大声を出すより聞きやすいようだ。

補聴器の宿命として雑音も大きくなる。
でも、話を聞きたいときだけ電源を入れればよいので、
雑音のことがあまり気にならない。
常時装着型の補聴器よりも煩わしくないようだ。

川本眼科は2診体制で、診察室は隣接している。
一方に難聴の方が入室され、医師が大声で説明を始めると、
隣の診察してではうるさくて診療がストップしてしまうことがあった。
聴六くん導入以来、そういうことが減って、助かっている。

もっとも、聴六を使っても聞こえない人もいる。
そういう場合は、筆談しかない。
筆談には、説明内容が後に残る利点もある。
難聴の高齢者は、理解力も低下し、物忘れも多い傾向がある。
だから、難聴の程度が強いときは、無理しないで筆談にするのが得策である。

(2017. 8.12)

院長のつぶやき眼圧と血圧

眼圧が高いほど、緑内障は進行しやすい。
このことはほぼ証明されている。

眼圧が正常範囲でも緑内障にはなる。
これを正常眼圧緑内障と言う。
実は「眼圧が高い緑内障」より「正常眼圧緑内障」のほうがはるかに多い。

治療は、「眼圧を下げること」だ。
今のところ、これしか方法がない。
目薬も、レーザーも、手術も、すべて眼圧を下げることを目的に行う。
正常眼圧緑内障でも、もっと眼圧を下げれば進行を抑えることができる。

—-

眼圧と血圧は名前が似ていて混同されやすい。
「高血圧→高眼圧」と誤解されていることが多い。これは誤り。
血圧が高いからと言って、眼圧が高いわけではない。
両者は全く別のものだ。

だが、関連はある。
緑内障は眼への血流が悪くなるために起こると考えられている。

眼に入る血流量は
「眼潅流圧=眼底平均血圧-眼圧」
で決まるとされている。
血液は、圧が高いほうから低いほうに流れる。
眼に血液を送り込むのは「眼底平均血圧」の力だ。
「眼圧」は眼に血液が入ってくるのを邪魔する。
この差が血流量を決めるのだ。

眼圧を下げれば、眼潅流圧は上がる。そして血流が良くなる。
これが緑内障治療に眼圧を下げることが有効な理由だという。

この式から考えれば、眼底平均血圧を上げることも有効なはずだ。
そして、眼底平均血圧は、当然全身の血圧と同じように変動する。
つまり、血圧が高いほど、緑内障には良いと推測される。

実際、低血圧だと緑内障が進行しやすいという報告も存在する。

—-

上記の議論を踏まえれば、次のような仮説が立てられる。
「緑内障の人は血圧を高く維持すべきだ」と。

この仮説は、まだ正しいのかどうかわかっていない。
緑内障の専門家でも、このことを強く主張する人はいないようだ。

もし仮説が正しいなら、緑内障+高血圧の患者はどうすればいいのか。
高血圧の治療をやめてしまったほうが緑内障には良いことになる。
だが、高血圧は脳卒中や心筋梗塞を起こす最大の要因だ。
死亡リスクや半身麻痺のリスクもある、怖い病気だ。

現時点で、仮説を直接証明するような論文は出ていない。
血圧の高低と緑内障の進行の関連を調べた大規模な調査がない。

現時点では、高血圧の治療は今まで通り続けるのが無難だ。

(2017. 8.11)

院長のつぶやき1時間25人の診療って・・

川本眼科にはいろいろなダイレクトメールが送られてくる。
たいていは捨ててしまうが、中には興味を引くものもある。
良い意味でも悪い意味でも。

眼科診療効率化をうたった怪しげなセミナーへのお誘い。
船井総合研究所というコンサルタント会社の主催。
1人の眼科開業医の成功事例を紹介。
1時間に10人から25人に増やすことに成功したとのこと。

そりゃ素晴らしい。
うちもそれだけ効率化できたら待ち時間も解消して万々歳だ。

でも待てよ。
1時間に25人診るということは1人2分強でこなす必要がある。
眼科の診察を一通りすれば頑張っても1~2分はかかる。
1分で終わる人もいるけど、5分以上かかることもある。

2分弱でこなすには、
1.患者さんの話はほとんど聞かない
2.医師の説明は30秒以内
ということにならざるを得ない。

話を聞くのはスタッフ任せ、説明もスタッフが担当するらしい。
事前にパンフレットや説明ツールを用意してそれを使うらしい。

うーん。

確かに、診療効率を極限まで追求するとそうなる。
1分で診ても10分で診ても診療報酬は大して変わらない。
一番儲かるやり方ではある。

でも、それで患者さんは満足しているのだろうか。
たぶん、不満だらけだ。
「あそこの医者は話もきいてくれない」
「説明もろくすっぽしてくれない」
ほかに通える眼科が無いから仕方なく受診しているのだ。
説明をきちんとしてくれる眼科が近くにできれば、逃げ出す。

医療にはマニュアル化できない部分がたくさんある。
でも、医師でないスタッフはマニュアル化した画一的な説明しかできない。
患者さんは1人1人違うのだ。
医師がすべき説明業務をスタッフに丸投げすることなどできない。
本来できないものを強引にやっていでれば、相当にひずみが出るはず。

目指す方向性が間違っている、と私は思う。

(2017.8.9)

院長のつぶやき盲導犬協会のラブちゃん募金

今、川本眼科には募金箱を2つ置いてある。
1つはアイバンク募金。
半年ごとに集計してアイバンクに送っている。
金額が少ないときは院長のポケットマネーを足している。
アイバンクは運営費が全然足りていない。
募金は貴重な財源になっている。

もう1つは中部盲導犬協会のラブちゃん募金。
川本眼科の受付に置いてある。
このあいだ集計して盲導犬協会に送金した。
なんと4万5千円になった!

会計のやり取りをするそばに置いてあるので、
その際に募金もして下さった方が多かったのだろう。

ありがとうございました。
篤志は1円違わず盲導犬協会に届けました。

盲導犬育成には大変な手間がかかると聞く。
1頭を一人前に育てるまでには長い訓練が必要だ。
当然、お金もかかる。
公的な支援は多少はあるものの、全然足りない。
運営資金の90%を棋譜や募金で賄っているのだという。

それだけ、募金に期待されているということだ。
川本眼科としても、できるだけ協力していきたい。

みなさま、今後も募金をよろしくお願いいたします。

(2017. 8.5)

院長のつぶやき遠近両用コンタクトをつけてみた

昨日、今日の2日間、コンタクトをつけてみた。
アルコン トータルワン マルチフォーカル
まだ発売前のコンタクトである。
アルコンに勧められてモニター装用。
なんでも、実際に自分で試してみないとね。

目薬も新発売の時は、1回自分で点してみる。
そうするとしみるとか、充血するとか、さし心地とかが分かる。
こういう感覚的な部分は、添付文書を読んだってわからない。

コンタクトは昔、短期間だが使ったことがある。
30年以上前、学生時代のこと。
ゴロゴロと異物感が強く、やめてしまった。
それでも1年くらいは使ったろうか。

コンタクトのモニター装用はいつもするわけではない。
よほど気になるコンタクトが発売されたときだけ。
それも1日2日だけ使う。

ふだんは常時メガネなので、スタッフも驚いている。
もう、メガネがトレードマークになっているからね。

久しぶりだったので、最初は変な感じだったが、すぐ慣れた。
メガネの枠がないのは視野の広がりには有利。
装用感はすごく良い。秀逸だ。

見え方は、遠くはOK、近くはちょっとぼける。
まあ、でも、新聞でもカルテでも、支障なく読める。
遠近両用メガネと異なり、近くをみるために目線を下に向ける必要はない。
車の運転も大丈夫だった。
診療行為すべてコンタクトのままでも可能だった。
ただ、普段だと暗いまま読める字が、明るくしないと読めなかった。

結構使えることはわかった。
それでもコンタクトだと角膜が乾く。
特にレーザー治療をしたときは、ひどく乾いた。
レーザーをするときは集中して瞬きをしないからだ。

外すのに、少々苦労した。
普通につまもうとすると指先が滑ってしまう。
指先の水分を完全になくし、鏡で慎重につまんだら取れた。
これは、一般の患者さんでは、相当に苦労する人が多そうだ。

「装着していないかのようなつけ心地」とメーカーは主張する。
確かに、装着時はほとんど気にならなかった。
だが、外したらホッとした。眼も楽になった。裸眼並みとは言えない。

モニター装用の結論。
現時点で最良の遠近両用コンタクトの1つであることは間違いない。
酸素透過性は最高レベル。装用感も良い。
十分実用になる。

でも、それでもやっぱり、メガネのほうが楽だし、使い勝手が良い。
少なくとも私は、普段はメガネを選ぶ。
何かメガネが使えない事情があるなら、お勧めできる。

(2017. 8.3)

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