川本眼科

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院長のつぶやき

院長のつぶやきめがねのフレーム

メガネは、顔の印象を左右することもあって、はやりすたりがおこりやすい。
最近は、細長いフレームが流行している。「冬のソナタ」でペ・ヨンジュン
(ヨン様)が細長いメガネをかけていたせいだろうか。
若い人気タレントがみんな細長いフレームのメガネを
かけているのも影響しているだろう。

流行自体は別にかまわない。細いフレームが好きな人が増えれば、
細いフレームが多くなるのもしかたないと思う。レンズが小ぶりになるので
メガネが軽くなるという実際的な効用もある。

問題は、ほとんどすべてのフレームが細いものになってしまって、
大きめのフレームを欲しい人が困っていることにある。
この状況は一時的かと思っていたが、ずいぶん長く続いているようだ。

とくに困るのが遠近両用(境目のないタイプ)を使う人の場合だ。
遠近両用メガネ(累進焦点)では、遠方~近方の度が上から下に
連続的に変化していくようになっている。したがって、ある程度上下の
幅がないと、設計上無理がおこりやすい。一応幅が細くても遠近に
できないことはないのだが、どうしても使い勝手が悪くなりやすい。
細いフレームを選んで失敗した人は結構多いのだ。うまく使いこなせなくて
タンスのこやしになってしまったという話もよく聞く。

商売だけを考えれば、売れ筋の細いフレームばかり並べるのが
理にかなっているのかも知れない。しかし、眼鏡店にも社会的責任と
いうものがあるはずだ。たとえ売れ筋でなくても、いろいろな人のニーズに
応えて、多種多様なフレームを提供するのが当然ではないだろうか。

院長のつぶやき患者負担増と医療費総枠制に反対する署名運動

医師会がまた署名運動を始めた。
今度は、患者負担増と医療費総枠管理制度に反対する運動だ。
・高齢者負担を1割から2~3割に増やすことに反対
・高額医療の自己負担限度額引き上げに反対
・保険免責制(千円くらいまでは自費にして軽い病気で
医者にかかりにくくする制度)の導入に反対
・医療費総枠管理制度(高齢者が増えれば医療費も増えるのが当然なのに
医療費総額に枠をはめて強引に削減する制度)に反対
http://www.med.or.jp/kaihoken/2005/index.html

私も、これらの主張は当然だと思う。
そこで、今回の署名運動には積極的に協力することにした。

ところが、いざ署名用紙をみて困惑した。
「国民皆保険制度を守る署名運動」になっている。これは、前回、混合診療
に反対する署名運動の時にも使った文句だ。(バックナンバー参照)
私は、混合診療を否定することでかえって医療にひずみが出ていると
考えているので、前回の署名には協力しなかった。そして、その署名運動を
「国民皆保険制度を守る署名運動」と呼ぶことを批判した。

今回の署名運動は、前回とは全く意味合いの異なるものだと思う。
それを同じ名称で呼ぶのはいかがなものか。
ちょっとおかしいのではないか。
医師会のお偉方は、なんだか、表題だけ口当たりの良いものにして、
中身は知らせる必要がないと考えているような気がする。

いろいろ考えた末、私は、内容をわかりやすく伝えるため、
「患者負担増と医療費総枠制に反対する署名運動」として
患者さんに署名していただくことにした。
今のところ順調に署名は集まっている。
ただ、私の診療所で集めた署名が結局「国民皆保険を守る署名」として
使われることには複雑な思いを禁じ得ない。

院長のつぶやき医師の指名

川本眼科は2診制だ。いつも2人の医師で診察する。
たいていは私と家内の2人だ。ただ、土曜日は家内はお休みなので、
中京病院に応援医師を頼む。
そのほか、学会などで不在の時も中京病院に応援医師を頼む。

別に担当医制にはしていないから、毎回診る医師は異なる。
別にそれで構わないという患者さんも多い。
ただ、医師が2人いれば、患者さんのほうもこっちの先生がいい、
あっちの先生がいい、という好みが出てくるのは自然の流れだ。
また、ずっと同じ医師に診てもらいたいという希望も結構あるようだ。
そこで、患者さんの希望があれば医師を指名できるようにしている。

どちらかと言えば院長の私を指名してくる患者さんが多いが、
家内のほうが話がしやすいという患者さんもある。
最近は女医さん希望というケースもあるようだ。
また、中京病院の先生を指名するケースもある。

希望者は指名ができる方式は概ね好評のようだが、困った問題もある。
指名が一方に集中したときなど、
待ち時間が極端に長くなってしまうことがあるのだ。
重大な病気の初診などでは十分説明する必要があるから、
そういう患者さんが重なるとなかなか順番が進まない。
2人の医師の進み具合に大差ができてしまい、
「後から来た人がどんどん先に診てもらっているのにおかしい」
という苦情が必ず出るのだ。スタッフが一生懸命説明するのだが、
なかなかわかってもらえないこともある。
また、川本眼科では、ものもらいなどの外来手術やレーザー治療などは
なるべくその場ですることにしている。
別の日に出直すのでは患者さんも大変だからだ。
これは2診制だからこそ可能なことだと言える。
ところが、医師を指名するとそういう処置が終わるまで
待たなければならない。

このように、指名も良い点悪い点の両方があることはご理解いただきたい。
私のお勧めは、ふだんは指名にせず、何か問題があったとき、
今日は詳しく説明を聞きたいときだけ指名することだ。これなら、
待ち時間の問題をできるだけ避けながら指名制のメリットを
享受できると思うのだがいかがだろうか。
もっとも、「時間はたっぷりあるから待つのは苦にならない、
やっぱり同じ医師にずっと診てもらいたい」ということならしかたがないが・・

院長のつぶやきEメールでの医療相談

ときどき、Eメールで医療相談をいただく。申し訳ないが、原則として
Eメールでの医療相談はお受けしていない。これは、以前インターネットで
医療相談をやっていたときの経験から、実際に診察しないと
必要な情報が得られず、かえって相談者に誤解を生む危険性が高いと
考えているからだ。

診察すれば簡単にわかることが、メールではわからない。
年齢や性などの重要な情報もわからない。視力もわからない。相談者の
自覚症状が具体的にどんな所見と結びついているかもわからない。
だから、メールに記載された不確実な情報をもとに、
いろいろ推理しなければならない。どうしても、こういう場合はこう、
ああいう場合はこう、と限定付きの回答にならざるを得ない。あるいは、
一般論としての回答にならざるを得ない。ところが、相談する側は
限定付きという点を無視する。あるいは、一般論として述べたことを、
自分の場合にも無条件にあてはまると考える。その回答を前提に次の
質問をする。だんだん事実とは大きくはずれて迷宮に入り込んでしまう。
「もし」に「もし」を重ねれば、どんなことでも想像できる。
架空の病気についての質疑応答をしていることになりかねない。

インターネットで医療相談をやっていて、限界があることを痛感した。
こんなことは余計な回り道で、きちんと診察を受けることを勧めたほうがよい
というのが私の結論だった。2年くらい医療相談の回答者を続けたが、
結局失望してやめた。

もちろん、今受診している医師の診療内容に納得がいかないことも
あるだろう。そういう時も、メールやインターネットで相談するのはあまり
益がない。別の医師に実際に受診して、セカンドオピニオンを求めるのが
正解だと思う。

院長のつぶやき代替調剤

8月25日から、川本眼科の処方箋に「代替調剤可」という
ハンコを押すことにした。
この欄を使って、この件の説明をさせていただく。
代替調剤(だいたいちょうざい)というのは聞き慣れない言葉だ。
たぶん役人か誰かが新しく作った造語だろう。
厚生労働省によれば、「同一の有効成分を同一量含有し、かつ、
同一の投与経路である他の医薬品に変更して調剤すること」だそうだ。
「代替調剤可」というのは、簡単に言うと、医師が出した薬と中身が同じ
なら、薬局が別のメーカーの薬にしてもいいよ、ということだ。

新薬は特許に守られていて、開発メーカー以外は同一成分の薬を
出すことができない。しかし、特許は20~25年で切れる。
その後は、どの製薬会社も同一成分・同一製法の薬を出すことができる。
開発メーカーの製品は先発品と呼び、マネをして作られた薬は
後発品と呼ぶ。よく売れた薬は後発品もたくさん出る。
例えば、万有製薬が開発したチモプトールという目薬は、よく効き、
たくさん売れたのだが、特許が切れたあと、チアブート、チモロールT、
ファルチモ、ブルンネ、チモレート、リズモン、チマバックなど、
たくさんの後発品が登場した。
この目薬の場合、先発品と後発品では薬価が2倍以上違う。
患者さんの自己負担もずいぶん違ってくる。効き目が同じなら、
安いほうが患者さんは助かるだろう。そう思って川本眼科では
リズモンを処方することが多い。
ところが、C病院はチモプトールを処方し、S眼科はチモレートを
処方し、M眼科はファルチモを処方する、ということがおこる。
そうなると、薬局のほうは同じ成分の薬を何種類も在庫として
かかえなければならなくなる。
薬には有効期限があるから、期限を過ぎた在庫は廃棄するしかない。
薬局としてもこれでは困るだろう。
そこで、川本眼科でリズモンを処方していても、薬局にあるのが
チモプトールだったらそれを調剤してかまわないことにしたのだ。

これには患者さんにもメリットがある。薬局に在庫がなくて
すぐに薬がもらえないということが少なくなる。また、もらった薬の
有効期限が間近に迫っているなどということも少なくなる。

もっとも、実は、後発品は先発品と完全に同じわけではない。
確かに有効成分は同一だが、添加物などが異なっていることが
多いのだ。それに、代替調剤となれば、患者さんの支払額だって
変わってくる。だから、患者さんが、処方箋の通りに薬がほしいと
こだわるのは、別にダダをこねているわけではない。
処方箋通りを希望する方は、薬局にそう要求してかまわない。
それは患者さんの権利だ。

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