川本眼科

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院長のつぶやき

院長のつぶやき木を見て森を見ず

マスコミの報道の中には、部分だけクローズアップして、全体が
どうなっているか考えていないことが多い。
「木を見て森を見ず」というやつだ。

例えば、「プロ野球○○チームの優勝で、経済効果は○○億円」などと
報道する。もちろん、優勝チームの地元では気分がよくなって消費が
増えるかも知れない。しかし、優勝できなかったチームの地元では消費は
低迷するに違いない。それに、収入が同じなら、あるところでたくさんお金を
使ってしまった人は、別のところでは支出を切りつめるしかない。
だから、プロ野球でどこかのチームが優勝したからといって、日本全体では
そんなに経済効果があるはずがない。

少し前にはシンドラー社のエレベータ事故に関する報道に疑問を感じた。
シンドラー社が初期対応を誤ったこともあって、シンドラー社だけが悪者に
仕立てあげられて、シンドラー社のエレベータで不具合があった事例が
連日報道された。しかし、ちょっと想像力を働かせれば、エレベータの
不具合なんて、他社でもいくらでもおこっているに違いない。
不具合の発生頻度を比較しなければ意味がないのだが、そういう地道な
調査に基づく報道は私の知る限り全くなかった。
そもそも、他社での不具合はほとんど報道されなかった。

医師不足という報道も同じである。確かに地方や産科・小児科における
医師不足はある。しかし、同時に、開業ラッシュがおこり、都市部の
開業医などはむしろ過剰になっていることは報道しない。国が医師養成を
怠ってきたと主張するのだが、医師の数が一貫して増加し、少なくとも
数年前まで医師不足がそれほど問題になっていなかったことには目を
つぶる。

マスコミは悪玉を仕立てて勧善懲悪的な話にしてしまったり、ものごとを
極端に単純化してしまう傾向がきわめて強い。世の中にそんな単純な話は
少ないのだが。
マスコミがバイアスになって事実を歪めていることに注意しなければ
ならない。

院長のつぶやき囲碁六段

私は囲碁を趣味にしている。
と言っても、ふだんは人と打つことは少ない。なにしろ、まじめに1局打てば
1時間半くらいかかる。わざわざ出かけて行って1局だけということは
ないので、よほど時間に余裕がないと打てない。最近はインターネットで
碁が打てるようになり、すきま時間で楽しむことも可能だ。
それでも1時間くらいかかるので、一時はかなりやったが、最近は
御無沙汰している。

先日、日本棋院中部総本部で段級位認定大会というのがあり、「六段戦」に
出場した。4局打って、3勝すれば六段がもらえるのだ。
半年に1回しかないので、ダメで元々、と思って参加したが、運もあって、
六段をいただけることになった。

正直なところ、本当は私に六段の実力はない。自分自身の実力は初段の
頃とさほど変わらない気がする。認定大会では、相手が弱ければ勝てる。
大会に参加する人が十分多ければ難関になるが、強い人が参加
しなければ簡単に取れてしまう。
しかも、一度取った段は下がることがない。歳を取って弱くなっても、
段はそのままだ。

インターネット囲碁の世界では、点数制になっていて、勝敗により段位は
上下する。
ここでは、私は三段と四段を行ったり来たりというところである。
これが私の正確な実力だと思う。

そんなわけで、過大評価の六段ではあるが、とりあえず喜んでおくことに
しよう。

院長のつぶやきルームランナー

1ヶ月ほど前、ルームランナーという、ベルトコンベアーの上を走る
室内用運動器具を買った。ちなみにルームランナーは和製英語らしい。
トレッドミルというのが正式だそうだ。

それまでは、エアロバイクという、これまた室内用の自転車こぎ式運動器具
を使っていた。大学生の時に始めたから、かれこれ20年以上続けている。
機械自体も2回買い換えて、今家にあるのは3台目だ。
我ながらよく続けているものだが、最近怠け癖がついて、ついペダルの
スピードが遅くなってし まう。なんとかしなくてはと思っていた。

その点、ルームランナーなら強制的に走らされる。飼育されている実験用
マウスになったような気がしてくるのはおもしろくないが、とにかくしっかり
運動するためには効果抜群で、30分も走れば汗びっしょりだ。

恥ずかしながら、数年前から脂肪肝になっていた。いわゆる内臓脂肪が
ついてしまっていたのだ。ルームランナーをはじめて3週間くらいで
検査してみたら、驚いたことに脂肪肝がきれいに治っていた。健康的に
やせたい方に、強くお勧めする。

ちなみに、私の場合、ルームランナーの前にはスクリーンがあり、天井から
ぶら下げたプロジェクターを使って、映画を見ながら運動することができる。
旅行や車ほどにはお金のかからない、私なりの贅沢だ。
(2006.10.17)

院長のつぶやき学会と休診

医師にとって、学会は貴重な勉強の場だ。
医学は日進月歩だから、遅れないように一生勉強を続けなければ
ならない。

ただ、開業医にとっては、学会に出かけること自体なかなか難しい。
勤務医時代には海外で行われる学会も含めて少なくとも年に5~6回は
泊まりがけで学会に行っていた。しかし、最近ではせいぜい年に
2回くらいしか行けない。

なぜかというと、最近の学会はたいてい金・土か木・金・土にある。
病院はほとんど土曜休みなので問題が少ないが、川本眼科は土曜も
診療日だ。学会に行きたければ休診にするしかない。

しかし、休診にすれば、必ずと言っていいほど患者さんからクレームが
来る。「せっかく来たのに休みだった」と。
一応、約1ヶ月前から留守電で休診案内を流しているし、
院内掲示もするし、お知らせもお渡しするのだが、医院の休診日なんて
みんな覚えてはいないのだ。

今回の臨床眼科学会も、私だけが途中から参加、家内は留守番となった。
本当は学会くらい、制約なしに行きたいのだが。

院長のつぶやきマスコミ報道と編集

先日、NHKの取材を受けた。
半日くらいカメラを回していったのだが、実際に放映されるのは
3分ほどだそうだ。
編集作業でほとんどは捨てられ、番組の趣旨を伝えるのに効果的で
印象的なところだけが残るわけだ。

今回の取材は友好的なもので特に問題はないのだが、後からよくよく
考えて、こういうマスコミが編集権をすべて握っているやり方って、
結構危ういように思えた。

言葉というものは文脈によって意味が変わる。編集されると、本来の
発言の意図とは全く別の受け取られ方をする心配がある。話の前提が
抜け落ち、複数の考え方を示しているのに1つだけが強調されたりする。
編集者が悪意を持っていれば、どのような番組でも作れそうだ。
まともな主張はあえて無視し、失言だけをつなげれば悪役を仕立て上げる
ことだって簡単だ。

テレビを見るときは、編集者の意図や裏の事情に十分注意し、
映像だからといって盲目的に信じ込むことのないようにしたいものだ。
テレビに踊らされる「愚かな大衆」にならないために。

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