院長のつぶやき新規のコンタクト処方を中止
川本眼科では新規のコンタクト処方は中止することにした。
ただし、従来からコンタクト診療で受診中の方には処方を継続する。
レンズの種類や度数の変更にも対応する。
つまり、急にコンタクト診療をすべてやめるわけではない。
ただ、新規がなくなれば長期的には徐々に減っていくと予想される。
自然減の末に、患者さんに迷惑をかけずに撤退するのが最善だ思っている。
コンタクト使用者は、比較的若く、仕事や学校が忙しい方が多い。
2時間待ちなんて我慢してはいただけない。
あまりに待ち時間が長すぎて怒って不機嫌になる。クレームになる。
謝罪を繰り返していたが、そもそも無理があると思った。
また、コンタクトは装用開始時の説明や装用練習に時間と人手を取られる。
それだけのマンパワーがあればいいのだが、正直余裕は全くない。
かなり無理をしているのが実情だ。
手間暇をかけても、お試しだけで終わったり、ネットで購入したり・・・
ずっと長く継続して通院される方は少数で、正直虚しいものがある。
コンタクトに取られてきた人手と時間を眼疾患の診療に振り向ける。
診療体制の再構築である。
コンタクト専業店と隣接眼科の組み合わせはたくさんある。
だから、川本眼科がコンタクトから撤退しても困る人はあまりいない。
そういうところなら、土日もやっているし、そんなに待たされることもない。
コンタクト使用者にとっても川本眼科にとっても利点が多い。
それから、もう1つ理由がある。
「コンタクトレンズ検査料」という診療報酬があまりに不合理なことだ。
コンタクト診療をやめればこんな不合理な規則に振り回されずに済む。
私には理解できなくて正直困っていた。今はほっとしている。
(2015. 7.13)
院長のつぶやき18歳の権利と義務
18歳から選挙権を与えることに決まったそうだ。
20歳のまま変える必要はなかったような気がするが、反対はしない。
何歳から大人として扱うかは社会的・歴史的な条件が大きく影響する。
平均寿命が短く、若いうちから自分で稼ぐ社会では成人になるのが早い。
独り立ちも早いし、結婚するのも子供を作るのも早い。
そういった社会では16歳くらいで大人として扱うのが妥当だろう。
若者の大多数が大学に行き、自立が遅い社会なら、22歳でもおかしくない。
15~25歳くらいの間なら何歳に決めることも可能だと思う。
ただ、権利と義務は表裏一体のはずだ。
権利を持つということは、それに伴う責任も背負うということ。
18歳で選挙権を与えるなら、18歳、19歳は少年法の保護から外すべきだ。
選挙権を与えるのは大人としての分別をわきまえ、正邪を判断できるからだろう。
それなら、犯罪を犯したときに「まだ子供だから」と保護するのはおかしい。
飲酒も18歳で可能にすればよい。大学生になったら飲酒も黙認されているのが実態。
(喫煙のほうは害がはっきりしているので同列には論じられない)
全部ひっくるめて18歳を成人と決めるのが合理的だと信じる。
18歳を成人と決め、成人式は今まで通り20歳ではどうだろう?
(2015. 6.17)
院長のつぶやき豚レバーの生食禁止
30年以上前に医学部の講義で豚を生で食べることがいかに危険か聴いた。
ただ、当時豚の生食は一般的でなかった。
ゲテモノを好む特殊な嗜好という位置づけだったと思う。
最近のニュースで豚レバーを生で提供することが禁止されたと聞いた。
今までが合法だったことに逆に驚いている。
それも牛レバーが禁止されてから短期間に広まったのだという。
いやあ、これはさすがにまずいでしょう。
レバー以外の部位でも生で良いとは言えないが、レバーは特に危険だ。
食文化などと言っている人もいるようだが、歴史的には生食は普通ではない。
個人の自由でもない。公衆衛生上の問題だから。
「好きなものを食べたい」という程度の低い欲求より社会的衛生管理は完全に優先する。
今言われているのはE型肝炎やサルモネラなどだが、それだけでの問題ではない。
将来的にもっと重大な問題をおこす心配がありそうだ。
人畜共通感染症という概念がある。
生物学的に近い種では感染症がおこりやすい。
そして病原体のDNAは変異を繰り返し、新種を生み出す。
強毒化し、そして人から人への感染力を獲得するかも知れない・・
生食禁止に反発するツイートが大量に出たらしい。
これは無知か無責任によるものだと思う。
特に、現職の国会議員有田芳生氏が豚レバー禁止を批判したのだとか。
国会議員ともなれば発言の影響は大きいのだから、もっと慎重であるべきだった。
よく勉強してから責任ある言動を取ることが求められているのだ。
きちんと、発言の撤回、謝罪、生食禁止に支持表明、などが必要だろう。
それができないのなら政治家失格である。
私は生食禁止を全面的に支持する。
ほとんどの医師は同じ意見のはず。
(2015. 6.14)
院長のつぶやきまつげエクステ、カラコン、粘膜アイライン
まつげエクステによるトラブルが報道されている。
国民生活センターが警告をだしたとか。
接着剤が原因でまぶたが腫れたり、角膜にキズがついたり・・・
軽症のほとんどは報告されないから、表に出るのは氷山の一角だろう。
とんでもなく数多くのトラブルが発生しているに違いない。
危険性の高さから、即刻禁止が妥当と考える。
カラーコンタクトもトラブルが多い。
だいたい、眼科なんか受診しないで装着する人がほとんど。
おまけに充血や痛みがあっても我慢して、重症化してから眼科を訪れる。
異物を目に入れるというのに安易過ぎる。
どう考えても、化粧の一部みたいなノリで使うものじゃないでしょ。
おじさんには理解できません。
アイラインをまつげより内側の粘膜にまで引くのが流行している。
これも眼科医の立場からすると、とんでもない方法。
ここにはマイボーム腺があって、涙の蒸発を防ぐ油を出している。
ここを油性のアイラインでふさげばドライアイになりやすい。
ふさがれてマイボーム腺が炎症をおこす可能性もある。
美しくなりたいのは女心なのだろうが、
お岩さんみたいに目が腫れたり、目の病気を引き起こしては本末転倒。
最悪、失明の可能性だってゼロとは言えない。
危険な流行に手を出さないで欲しい。
(2015. 6.5)
院長のつぶやき外来に置く新聞を日経+読売に変更
外来には新聞2紙を置いている。
しばらく前に朝日新聞から日本経済新聞に替えた。
今月から中日新聞から読売新聞に替える。
今までの中日新聞は名古屋では圧倒的なシェアを誇る。
チラシが必要ならチラシが一番多いのは中日新聞。
中日ドラゴンズのファンなら情報が多いのは中日新聞。
ただ、別にチラシは要らないし、ドラゴンズファンでもない。
耐えられなくなってきたのは「説教くささ」と「上から目線」
新聞それぞれが政治的立場を持つことは許される、と思う。
社説で主張を展開し、自説を論じるのはかまわない
もともと中日新聞がリベラルで左寄りなのは承知している。。
でも、編集権の名の下に、イメージ操作を加えるような新聞は信用できない。
例えば、
気にくわない政治家の言動にマイナス評価の修辞を紛れ込ませる。
対立する主張があるのに、一方の意見だけを大きく取り上げる。
自社の主張に都合の良いインタビューは載せ、都合が悪いと載せない。
対立する意見を持った相手はファシストと決めつけるような危うさ。
原則として一般記事は淡々と事実を伝えるべきだと思う。
特に、新聞の主義主張を伝えるためのキャンペーン記事はうんざりする。
他社は報道しないような記事を、連日一面に連載するのはどうかと思う。
独りよがりに読者を「啓蒙」なんてして欲しくない。
読売にもきっと問題はあるだろう。
もし目に余るようなら、また変更するしかあるまい。
(2015. 6.3)