院長のつぶやき救急車の不適切利用を奨励する朝日新聞
救急車の不適切な利用が増え、問題になっている。
タクシー代わりに利用したり、軽症で緊急性がないのに救急車を使う人が多い。
「救急車で行けば順番を飛ばして診てくれると思った」という身勝手な理由も多い。
こういう人が多いと真に救急車が必要な人が救急車を呼んでも出はらっているかも知れない。
実際、軽症利用者激増のため救急車の現場到着時間は10年間で6分→8分に延びたそうだ。
心停止の場合だと、蘇生開始が1分遅れると救命率が10%下がる。
救急車の不適切利用が他人の命を奪っている! これは深刻な問題だ。
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当然、オピニオンリーダーたるマスコミはそういう状況を理解して報道することが求められる。
ところがこの問題を全然理解していないとしか思えない記事が出た。
10月24日朝日新聞によると、
尿管結石で病院で順番待ちをしていた53歳の男が激痛の発作に見舞われた。
看護師に訴えたが待てと言われたので病院外に出て119番通報した。
救急車は来たがその病院が「自院で対応する」と言ったので引き返した。
男はその後2回通報したが出動は拒まれた。
そこでタクシーに乗って消防署に行き、救急車に乗せるよう談判、他の病院に救急車で運ばれた。
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朝日新聞は「救急車、患者搬送せず引き返す」と救急隊の落ち度のように報じた。
だが、上記の事実関係から判断する限り、救急隊の対応は正しい。
朝日新聞は公器として救急車の適正利用の観点から報道する義務があった。
見出しは「病院外に出て救急車を呼ぶ」とでもすべきだった。
尿管結石の発作は確かに痛い。だが危険性は少ない。命の危険はない。
最初の病院が速やかに鎮痛処置をしておけば問題はおこらなかっただろう。
しかし、もっと重症の患者がいれば少し待たされることはありうる。
そのまま最初の病院にいれば多少は待ってもじきに処置を受けられただろう。
外に出て119番通報し、タクシーで消防署に行っている間に処置は終わっていたはずだ。
おそらく病院の対応に腹を立てたのだろうが、救急車を巻き込んではいけない。
そもそも、本当に激痛のときはタクシーで消防署まで行って談判なんかできない。
最初は激痛でも時間が経って収まったのだろうが、それならなおさら救急車を使ってはいけない。
消防署の対応で不適切なのは結局救急車を使わせてしまったことだ。
タクシーが使えるのだから、タクシーで別の病院に行ってもらうのが正解。
ゴネ得を許したことになる。理不尽な要求でもやった者勝ちという悪例を残した。
医療や搬送に使える人も金も時間も残念ながら有限だ。
どうしても優先順位をつける必要があり、命に関わる場合が優先される。
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朝日新聞の報道はステレオタイプ化されているのが特徴だ。
医療関係者はすべて悪で、患者側はすべて善という単純きわまりない割り切り。
すべての事件をそういう勧善懲悪的発想に基づいて報道しようとする。
特に取材が不十分で背景がよくわからない段階での報道にそれが顕著に表れる。
中国が「悪いのはみんな日本」と決めつけるのとよく似ている。
今回は医療関係者の代わりに救急車が「悪」とされ槍玉に挙がった。
記事にする前に、記者はもっと自分の頭でよく考えたらどうだろう。
ちょっと考えればどこに問題があるのか見えてくるはずなのに。
記事は「命をどう考えているのか」という男の言葉で結んでいる。
これをそのまま朝日新聞に返したい。
救急車の不適切利用を奨励するのか。命をどう考えているのか。
(2010.11.6)
院長のつぶやき朝日新聞はコメントもでっちあげていた!
東大医科研がんワクチン治験に関する朝日新聞大誤報の第三報。
われながらしつこいとは思うのだが、あまりにひどい話なので仕方ない。
朝日新聞は記事の中で臨床試験の共同研究をしている関係者のコメントを載せている。
「私たちが知りたかった情報・・・なぜ提供してくれなかったのだろうか」
このコメントで医科研が悪いことをしていると読者に印象づけているわけだ。
ところがすべての臨床試験実施施設で確認したところ、
(1)朝日新聞記者から直接対面取材を受けたのは大阪大学だけ
(2)大阪大学ではそのような応答はしていない
たくさん共同研究施設はあるのに1つしか取材していない!
手抜き取材ですな。そのいい加減さは推して知るべし。
そして、どこにも存在しない幽霊みたいな関係者の証言・・・これって捏造でしょ?
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日本癌学会、日本がん免疫学会、日本医学会、がん患者団体等が抗議声明を出している。
医療関係者の中で朝日新聞を擁護する意見はほとんど聞かれない。
それなのに朝日新聞はいまだ訂正も謝罪もしていない。
仮にも大部数を誇る大新聞社が朝刊1面トップで掲載した記事だ。
ワクチン開発を遅らせ、東大医科研の名誉を毀損し、世論を間違った方向に誘導した。
何しろ社説ではナチス・ドイツの人体実験にまで言及して非難したのだ。
朝日新聞は「研究者の良心が問われる」と述べた。
話は逆だ。「朝日新聞の良心が問われる」
何の説明もせず、責任にほおかむりすることは許されない。
(2010.11.4)
院長のつぶやきバイクの不法投棄
職員用駐車場にバイクが捨てられていた。不法投棄。
たぶん10/30(土)か10/31(日)の夜にこっそり捨てたのだろう。
自走できる状態ではなく、乗らなくなってからかなり長い間放置されていた様子。
廃車には金がかかる。それが惜しくて車に乗せて捨てに来たのだろう。
ナンバープレートも外し、車体番号もわからないようにしてあった。
足が付くことを恐れたのだろうが悪質きわまりない。
一見してゴミとわかる代物だが、盗難車だったりすると勝手に処分するわけにもいかない。
一応交番に行って、警察官に検分してもらい、処分する許可を取る。
業者に処分してもらうしかあるまいが、費用は誰も払ってくれない。
こんな事件に警察は動いてくれないから泣き寝入りだ。
手間も金もかかって、本当に腹立たしい。バカヤローとつぶやく。
自衛も難しい。監視カメラの設置くらいしか思いつかないが・・・
(2010.11.3)
院長のつぶやき川本眼科16周年
11月1日は川本眼科の開院記念日。
何もイベントはないが、スタッフが立派な胡蝶蘭をプレゼントしてくれた。
私たちのほうこそスタッフに支えられて何とかここまでやって来れた。本当にありがとう。
スタッフは長年勤務してくれているベテランが増え、任せておける安心感がある。
スタッフのレベルの高さはうちの自慢だ。大病院でもなかなかこうはいかないよ。
その反面、若い血を導入して活性化を図る必要にも迫られている。
教育には手間暇がかかり、一筋縄ではいかない。いつの時代でも解決しない悩み。
外来が手狭になってしまっているのも問題点。待合に人があふれる。
次々に新しい機械が登場する。買いたくても置き場所がない。
トイレももう1箇所欲しい。でも、設置できる場所はどこにもない。
待ち時間が長いのも問題だが、解決法が見つからない。
患者さん1人あたりの診療時間をそんなに短くするわけにはいかないし。
いろいろ悩みは尽きないが、まあそれでもなんとかやっている。
これからも、川本眼科をよろしく。
(2010.11.1)
院長のつぶやき朝日新聞の記事捏造とモラルの欠如
前回話題にした東大医科研がんワクチン治験に関する朝日新聞大誤報の続報。
朝日新聞が新たに記事を捏造し、批判を浴びている。
前回の報道に対し、がん患者団体が10月20日に声明を出した。
「臨床試験による有害事象などの報道に関しては,がん患者も含む一般国民の視点を考え,誤解を与えるような不適切な報道ではなく,事実を分かりやすく伝えるよう,冷静な報道を求めます。」
これはもちろん、「誤解を与えるような不適切な報道」をやめてほしいという要請だ。
それだけ最初の記事は問題が多く、事実誤認もはっきりしていた。
ここは素直に非を認め、訂正記事を書くのが大マスコミの責任であろう。
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ところが、なんと朝日新聞は「誤解を与えるような不適切な報道ではなく」を削除して記事にした。
「有害事象などの報道では,がん患者も含む一般国民の視点を考え,事実を分かりやすく伝えることを求めている。」
これでは声明の意味が全く変わってしまう。完全に”意図的な”捏造!
自分たちに不利な発言を、逆に自分たちの主張を補強する材料に利用するしたたかさ。
あまりにもわかりやすい改変で笑ってしまうぐらいだ。悪質度は大阪地検とどっこいどっこいか。
朝日新聞も堕ちるところまで堕ちたものだ。このまま訂正もせず居直る気じゃないだろうね。
捏造記事を平気で書く新聞は誰も信用しない。
(2010.10.26)