院長のつぶやき 「緑内障疑い」の15年後 2017年7月10日
先日、緑内障の講演会で興味深いデータが提示された。
緑内障を疑われたが、精査して「現時点では緑内障ではない」
とされた方の15年後。3分の1は緑内障を発症していた。
このデータの教訓。
緑内障はきわめて長い経過で緩徐に進行する病気だ。
数年程度、緑内障でなくても、将来発症する可能性はある。
疑わしい所見があるなら、毎年検査を受けるべきだ。
しかし、良いと思ってもなかなかできないのが普通。
そんな風に長期的に計画的に自己管理できる人は少ない。
他の病気も含めて毎年調べる習慣にするものよいかも知れない。
人間ドックで調べるという方法もある。
ただ、緑内障の場合、人間ドックだけでは検査内容が不十分だ。
人間ドックでは無散瞳で眼底写真を撮るだけだ。
これではわかることは限られる。相当数の見落としは避けられない。
きちんと調べるには眼科受診して詳しく調べるしかないと思う。
(2017. 7.10)