川本眼科

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院長のつぶやき

院長のつぶやき卒業25周年同期会

大学を卒業して25周年の同期会に参加した。
卒業後20年目にはじめて同期会が行われ、今回で2回目だ。
さすがにみんな歳を取った。禿げたり白髪になったり、変貌にびっくりだ。
とんでもなく太って腹の出たおっさんになった奴もいる。
なにしろ約50歳なのだから、やむを得ないだろう。
私はどちらかと言えば変わらないほうだ。進歩がないのかも知れない。

教授という肩書きも増えた。約100人のうちなんと25人が教授だ。
そのうち7人が東大教授で、前後の学年と比べても突出して多い。
同期が教授になると、自分までなんとなく誇らしい。
ふだんは偉そうな顔をしているのだろうが、同期同士では学生時代に戻る。
肩書きに関係なく友達づきあいができるのは同期ならではだ。

同期だと科や教室が違っていても気軽に頼み事ができるのはありがたい。
結局は医療も人間のすることで、人間関係のネットワークは貴重だ。

もっとも名古屋にいると、周囲に同期はいないのだ。残念ながら。
名古屋は大好きな街だが、ちょっぴり東京が懐かしくなった。

2008.5.13

院長のつぶやき診療妨害に対し仮処分

3月28日、春日部市立病院が求めていた診療妨害禁止の仮処分が
認められた。
患者家族は医師・看護師に対し、大声で騒ぎ、誹謗中傷を繰り返した。
「患者を虐待した」「看護を怠った」など虚偽の言辞で病院を攻撃する。
1日に5~6回も説明を求めることがあった。夜中も電話をかけてきた。
こうした事態は2年あまりも続き、医師も看護師も疲弊しきった。

これはあまりにも極端な例だが、似たようなことは最近多くなっている。
大声で怒鳴ることで自分の要求を通そうとする人が増えているのだ。
それも無茶な要求、理不尽な要求をごり押ししようとする。
自分の利益を最優先させて、権利要求することが善だと信じているようだ。
マスコミが助長した社会風潮と思うが、非常識としか思えない。

そういう理不尽な要求を受け入れると他の患者さんが迷惑する。
怒鳴る人だから、うるさい人だから、と優先するのは正義に反する。

私は臆病者だから怒鳴る人は怖い。つい安易な道に就きたくなる。
勇気を出して、正論を述べ、脅迫に屈しないようになりたいと思っている。

2008.4.10

院長のつぶやきはざまフォーラムで講演

2月23日、『はざまフォーラム』という内科を主とする先生方の集まりで
講演をした。 場所はウェスティン ナゴヤ キャッスル ホテル。

http://www.hazamaiin.com/hazama_forum_history.htm
演題は「内科に役立つ眼科の知識」。
人前で話をするのは久しぶりで
緊張したが、 まずまず好評
だったようだ。
内科と眼科の連携は重要なので、
このような催しは有意義だと思う。
講演後、いろいろと有意義な話を聞き、
情報交換することもできた。

手術ビデオを提供してくださった
中京病院の 渡邉先生・小島先生に感謝。

2008.3.5

院長のつぶやき花粉症2008

今年も花粉症の季節がやってきた。
前年の夏が猛暑であればスギ雄花の成育がよくなり、花粉が多くなる。
去年は7月の気温が低く、8月は猛暑だったので、予測が難しいらしい。
現時点の予測では、2月初旬より飛散が増え、東海地方では去年の
4割増しとのこと。
もっとも、天気予報ほど 予測があたらない。実際には少ないかも知れない。
一応、花粉が多いと考えてあらかじめ対策しておくにこしたことはない。

抗アレルギー薬の内服薬や目薬は、飛散が本格化する2週間前から使うのがよい。 かゆくなったり充血してから使い始めても、間に合わないのだ。
あらかじめ使っていると、薬が効いたという実感は薄いが、症状が出にくく、
「そう言えば楽に過ごせているなあ」ということになる。
もっとも、症状がないのに薬を使うのは、なかなかできることではない。
多忙な人ほど、必要な薬でも忘れてしまうことが多い。これは人間の常だ。
命にかかわる病気ではないので、まあ仕方がないところだろう。
それに、「飛散が本格化する」のがいつか予測するのも難しい。

「2週間前から使う」のは予防投与的なものと考えられてきたが、
別の説もある。
最近の研究では、花粉は本格的な飛散の前でも少しは飛んでいるらしい。
この時期に抗アレルギー薬を使って免疫の過剰反応を抑え込むのが
有効だという。
つまり、予防投与ではなく、既にその時点で治療になっているのだそうだ。

症状がある程度以上激しくなってしまった後では、抗アレルギー薬では
不十分だ。ステロイドの目薬が必要になる。これはよく効く薬だが
副作用にも注意が必要だ。
ステロイドは効果の発現が速く、かゆみなどのつらい症状をすぐに
取ってくれる。 ただし、眼圧が上昇することがあり、長期間使い続けると
緑内障の心配もある。
もっとも眼圧が上昇することは少ないし、きちんと眼科に通院すれば
心配はない。
かゆくて目をかきむしるよりはよっぽどいい、と思う。
症状が強いときは抗アレルギー薬とステロイドを併用し、
症状が楽になったら抗アレルギー薬だけにすることを、私は推奨している。

ただ、どんな薬を使っても、たくさんの花粉にさらされたら症状は悪化する。
薬に頼る前に、マスク、花粉ゴーグル、表面がつるつるのコートなど、
できるだけの対策をすることが先決なのは言うまでもない。
間違ってもふとんを外に干すことは避けたい。窓も開けないほうがよい。
ふだん洗眼はしないほうがよい(→川本眼科だより38「洗眼の功罪」
のだが、花粉の時期だけは洗眼も有効だと思う。

2008.2.9

院長のつぶやき川本眼科リニューアル

2008年を迎え、川本眼科はリニューアルを図ることになった。
今回のリニューアルの目玉は3点ある。

1つめはイメージネットを新機種に更新したこと。
1994年開業以来の眼底写真や前眼部写真をすべてここに保存している。
昔撮った写真もすべて瞬時に出せる。現在と過去の状態を簡単に
比較できる。
2000年に川本眼科を移転した際、現在のイメージネットを導入した。
当時は最先端だったし、今でも少数の大病院にしかない自慢の
システムだ。
しかし、8年近く経って、さすがに古くなった。
この世界は進歩が速い。思い切って、システムを全面的に
入れ替えることにした。
容量もスピードも格段に向上し、視野を取り込むこともできるようになった。
大バージョンアップだ。しかも以前の写真も全部入っている。
他院にはめったにないシステム、と自負している。 http://www.topcon.co.jp/eyecare/imagenet/index.html

2つめはOCTを導入したこと。
OCTは眼科診断上の革命と言われ、診断のやり方も変えた機器だ。
網膜に垂直に切った断面が見られ、いろいろな疾患の病態解明に
寄与した。
今回導入したのは最新型で、解像度がきわめて高く、3次元画像が作れる。
http://www.topcon.co.jp/eyecare/oct.html
眼底組織内部の立体構造がいろいろな方向から自由に観察できる。
大学病院だって、これができるところは少ない。当分はうちの勝ちだ。
大学病院は旧型OCTを持っているので、簡単には新型に
替えられないのだ。

3つめは建物の改修工事をしてスペースを広げること。
車庫をつぶし、受付の奥にカルテ収納と事務のためのスペースを置く。
2階にカルテ収納庫はあるのだが、ある程度は受付に置く必要がある。
現状では受付があまりにも手狭で、さすがに無理になってきた。
また、奥に第2暗室を作る。このままではこれ以上検査機器が入らない。
眼科の進歩につれだんだん必要な検査も増える。スペースが必要なのだ。
改修工事により、視野計を増設することも可能になる。
そうすれば、検査待ち時間も減るだろうと期待している。
工事は1月末頃まで続く予定なので、ご迷惑をおかけするかも知れない。
お許しいただきたい。

今回のリニューアルで今後10年くらいは時代の進歩に対応できそうだ。

2008.1.15

院長のつぶやき

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